さきほどつけ麺をすすってきた53さんです。
今日は横浜にいまして、ごらんのようにアホみたいな記事を書いています。
どうかこの記事がみなさんの心のささくれになりますように。
さて、本日の記事のタイトルは初めての内見です。
お前ら様もいっぱしの不動産投資家のつもりなんだろうけど、俺ほどの不動産投資家(家賃収入0円)でも最初の内見はあったわけです。
お前ら様の最初の内見はどんな感じでしたか。ブログやっている人はぜひこのテーマで書いていただきたい。
きっとなかなか最初の一歩を踏み出せない巨乳美人の助けになるはずなんです。
お宝物件を発見!と勝手に思っていた
あれは不動産賃貸業をはじめようと決めてすぐの頃だったと思う。
2019年5月頃だ。
その頃の俺は戸建てでいくのか、アパートでいくのか、新築なのか中古なのか、バスで行くのか電車で行くのか不動産をはじめるにあたっての方向性がまったく決まっていなかったんだ。
俺の師匠の心の中では答えは決まっていたようだったけれど、性格や考え方も人それぞれだから何を選んでも良いという方針で新築や築古やいろんな本を紹介してくれて、俺はそれらを読みながら、自分の時間、能力、性格、属性なんかを考えながら、なんとなく方向性を探っていた時期だった。
2019年4月の末に不動産をやろうと決めて、まだひと月しか勃っていなかったわけだからそんなもんだろう。
こうして本を読みながらも、なんとなく良さげな物件を探す日々がはじまった。スマートフォンという便利な機器のおかげで、ベッドに寝っ転がりながらポチポチと物件を探す。そんな寝っ転がりながら良い物件なんて出てくるわけもないのに。
とは言え、まったくなんにも出てこないかと言えばそうでもないらしい。
師匠に言われたとおり、不動産ジャパンを見ていると土地の評価額が3000万に対して、2500万の売値で出ている6部屋の2階勃てアパートを発見した。
これは・・・
世界で俺だけがいち早くこのお宝物件を見つけたかもしれない!!
いつものように盛大に勘違いをしたわけだけど、このときはまだ不動産を志してまだひと月。許してやってほしい。ちなみに9ヶ月勃った今でも、まったく成長はしていない。
「土地の評価額よりも売値が安い=良い物件」というのはたぶん間違ってはいないけど、それだけでは決めることはできないと俺が読んだ本には偉そうに書いてある。
まず、だめだった点を先に言うと、この物件は再建築不可である。
再建築不可の時点で銀行の評価がクソさがるので、3000万の評価に対して2500万の売り値では全然だめなのである。もっと安くないと。
ま、リフォームしたばかりでピッカピカなら話はかわってくるかもしれないけど。
このように評価額を基準として探したくせに、再建築不可物件を掴むというまったく意味がわからない物件に俺は内見の申込みを入れた。
婚活で言えば、貯金額1000万円以上の相手を求めておきながら、消費者金融からの借金が1200万ある人とお見合いに向かう独身OLと言った風情である。
不動産会社が時間を割いてきてくれるのに、この先迷惑をかける未来しか見えないし、実際にそのとおりとなった。
はじめての内見は山民族が済むアパートだった
はじめ車でアパートまで行こうとしたのだけど、まったく道がわからない。
アパートの前にたどり着けないのである。
ナビも途方にくれていて、目的地付近に着きましたと言って、俺を全然関係ないところに放り出そうとする。
待ち合わせの時間が迫っているのに、全くたどり着けない。
困っているとそこへ、住宅街に革のビジネスバッグを持ったスーツ姿の男性がキョロキョロとしているのを発見する。
不動産屋さんが迎えてきてくれた。待ち合わせに送れずに済んだようだ。
俺はひと安心してご自慢のレクサスNXの窓をあけて手を振った。
先方も笑顔で手を振リ返してくれたので、ゆっくりと車に乗ったまま近づいて挨拶をした。
不動産屋さんではなかった
何回周囲をグルグルと回っても、アパートにたどり着くことができない。
どうやら俺はアパートの周りを回っているようなのだけど、その円の中心部にいくには1mくらい幅の奥の細道を通っていかなくてはならない。
左側が水路で右側が絶壁(擁壁)という道である。
どう考えてもそこを通るしか方法がなさそうなので、俺は少し離れた駐車場に車をとめて、細い道を通っていった。
全然頼んでないのについてきた嫁と娘がこんなに歩かされるなんて!と怒っている。
1mの道をずんずん進むとやがて階段が見えてくるので、それを1段ずつ登っていく。昔少林寺拳法の漫画でこういう階段の先の山のてっぺんにお寺があって、そこでみんな修行していたなと思い出す。俺もまだまだ40代前半だ。少林寺拳法を極めれば、いまよりも強くなれるかもしれない。ふふ。
いや、少林寺拳法は極めなくていい。
俺は普通の営業マンだ。
少林寺拳法よりも他に学ぶべきことがある。
ようやくアパートに到着すると既に不動産屋さんが待っていて、俺は到着が遅れたことと、途中で少林寺拳法を極めようとしたことを詫びた。
アパートは山民族が外敵からの侵入を拒むためにこの場所に勃てました!といった風情でそびえ勃っていた。
実際、どうやって勃てたのか。
美術展を見にいった時に、こんな作品のどこがいいんだろうと思ったことは一度や二度はあるはずだ。そんなときは自分も同じものが作れるだろうかと想像してみると、作品の奥深さに気付く場合がある。
今回はまさにそれだ。
どうやってこの断崖絶壁のスペースにこの美術作品を勃てたのか。
俺は感動していた。涙すら流していたかもしれない。
問題はこれは美術作品なんかではなく、俺が買おうとしているアパートだ。
不動産屋さんは俺が美術作品に感動している余韻を与える暇もなく、部屋の案内をはじめた。感性の乏しい不動産屋である。
中はまぁ、普通のしょぼいアパートだった。インターネットの写真でみるよりも古ぼけていたが、使えるような使えないような。ようするに素人の俺がいくら見てもわからない。
俺は腕を組んでわかったようなふりをして見て回る。
これはシンクですね。という見れば誰でもわかる当たり前の質問に不動産屋さんは返事をしなかった。きっと聞こえていなかったのだろう。そうに違いない。
よく分からないなりにとにかくスマホで写真を撮りまくった。俺がわからなくても分かる人にあとから質問すればいい話だ。
とくに傷ついているところを中心に撮っていった。このアパートが女性だったならば、泣いている顔をめがけてカメラを向けてやめてよ!やめてってば!撮らないで!という言葉を無視して取り続けるような作業である。俺は不動産賃貸業を志す男。アパートの鳴き声にぐっと歯を食いしばり取り続ける。
そうやって撮っていると共用部の屋根やら、柱やら、壁の傷みが目立つ。山民族が激しく敵と闘った跡なのだろう。
部屋は4部屋空室で、2部屋に入居者がいるらしい。不動産屋さんによれば、近くの大学に通う山民族と看護婦の山民族とのことだった。
今度は2階に案内される。
階段を踏み外せば即死亡という断崖にそびえ勃つアパートの2階である。みしりみしりと音を勃てながら不動産屋さんの後ろについていく。命綱などない。
2階の部屋も1階の部屋と同じ間取りだったが、1階はフローリングの部屋だったのにたいして、2階は和室だった。古い畳のカビくさい匂いが鼻の奥に忍び込み、購入意欲を萎えさせる。
とても古くて駄目な物件だという印象を受けたんだけど、のちにTwitterで拝見する不動産のパイセンの物件に比べると、今思えば全然きれいだったかも知れない。
過去に戻って買うかと言えば、内見するまでもなく買わないけど。
不動産屋さんにはまた後日連絡すると言ってわかれる。別れ際にどんな物件を探しているのか聞かれたが、「良い物件があればぜひ」という言ってはいけない言葉を告げて、別れた。
良い物件の基準が自分の中で定まっていない客。
カモリストに俺が入った瞬間であった。
まとめ
さすがにはじめての内見でいきなり買ったりする人はいないだろうけど、それでも内見する価値もないような物件を選んでしまったことはよくなかった。
いくら方向性がきまってないとは言え、築古ならこんなアパート、戸建てならこうというなんらかの指標をもった上で不動産屋さんに案内してもらえていれてば、もうすこし具体的に紹介をお願いできていた。せっかく得た情報のチャネルをひとつ潰してしまったようなものだ。
内見をする時にチェックリストは本を読めば載っているし、自信がなければ工務店さんと一緒に見に行くべきだった。
直す時にいくらかかるのかという相場感がわかってくれば、みなければいけないのは費用がかかるところということになる。
この記事を書いている途中にふと物件名をはっきりと思い出したのでググレカスをしてみた。6部屋中5部屋が埋まっていて、5人の山民族が住んでいる計算となる。家賃も結構高い様子だった。いま思えば水回りがきれいで修繕の必要がなかったので、再建築不可でさえなければ勃て物はけっこう使えたかも知れない。駅からの距離と大学の近くという需要はあったのだから。
写真は相変わらず綺麗に撮られていた。どこかの投資家が現金で購入したのだろう。
自分が過去に諦めた物件を別の人がどう料理したのかを見るのももしかしたら面白いかもしれない。
ブログをやっている不動産投資家の皆さん、ぜひはじめての内見記事を書いてください。
勉強させてもらいます。
もうええわ
俺のような失敗をしないためにも不動産の購入方針を決めましょう