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日本国内を旅するエリート営業マンのブログです。マリオットボンボイプラチナ会員、ANAプレミアムメンバー。たまに投資もします。

【4659】エイジスの購入を検討してみた

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結論から言うと難しいと思った。
お金に余裕がある人は面白いかもしれない。

投資額は40万弱。
今回のブラック企業指定騒動がなければとてもいい値段だと思う。

今回の労働時間の問題はエイジスが解決すべきテーマとしてはかなり重い内容だろう。

エイジスのサービスは棚卸し代行。
そもそもこの棚卸しをなぜ自社でやらないかと言うと、作業が大変で人手が必要なのに、頻度がそんなに多くないからだ。
月に一度やる店舗は大型店では、ほとんどないと思う。
せいぜい半年に1回、上場企業なら四半期報告のために年4回実施するかもしれない。
そんな頻度の仕事のために企業は人を雇えるはずはなく、棚卸し代行業の出番ということになっている。

昔は、自社でやれなくはなかった。
でも今は小売業の環境が違う。
24時間営業年中無休のスーパーはいつ棚卸しをやればいいのか。
しかも、店舗はどんどん大型化してくる。

とても自社ではまかないきれないのである。
必要な時だけ手を借りて、そうでないときは不要な人件費をどうにかしたい。小売業はそういった課題を抱えていたわけだね。


しかしそれは結局エイジス側にも跳ね返ってくる問題なのだ。
繁忙期と閑散期があるわけで、年間固定給を払うと閑散期は仕事もないのに膨大なコストを払うことになる。
そうなるとできるだけ人材は必要な分だけ絞って採用し、忙しい時期は残業してもらうことになる。
これがもっとも安い方法だけど、今回の報道の通り一人一人に重い負担となり残業時間の増大につながる。

また、繁忙期は残業代で稼げるけど、閑散期は稼げない。こういう仕事は収入の安定感がないため、人材が定着しにくく、集まりにくい。そのため、ますます今働いている人に負荷がかかっていく。

また、今回痛いのが、繁忙期に残業することが平気な屈強なスタッフの仕事が難しくなった。その人たちが1.5人分働いていたから回っていた現場もあるはずだ。それが今後は規制がはいり、本人に働く意欲があっても会社側としては制御せざるをえない。そうなると棚卸しスキルの高いスター選手ほどやめてしまう可能性もあるのだ。

ポイントはリテイルサポートサービスのシェア拡大にあると思う。
今回の騒動で人員の確保をある程度しっかりやらないといけなくなった。かといって閑散期に遊ばせておくわけにはいかない。別の仕事で稼いでもらうのだ。

それが小売店へのサポートサービスとなる。本来なら小売店のスタッフが本部の指示どおりに売り場をつくったり什器を組み立てたりするわけだけど、それエイジスが代行しましょうというわけである。

こうやって閑散期も平均してエイジスが受注でき、棚卸し以外の分野でも人材活用ができるようになったら、年間を通して仕事量のバランスがはかれるので、今回のような騒動には発展しにくいのではないだろうか。残業100時間というのも、残業代自体は払われているのではないかと思う。

そうなると今後はしっかり増員をして、一人に払っていたコストを、二人で分けあうだけだから、エイジス自体はそんなにコスト増加にはなるまい。
今までは二人に仕事を出すと、閑散期に2人も人材があまるので、人件費の効率がわるくなってた。
そこへ、二人ともにきちんと仕事を付与できれば、なんの問題も起きないわけである。

こう考えたとき、まだまだリテイルサポートサービスのシェアが低く、棚卸しへの比重が大きいため、今はちょっとエイジス買えないなーと思った。

ただ、このリテイルサポートサービスがうまくいけばかなり強い会社に生まれ変わる気がする。それに賭けて今のうち買うべきかどうか。。。俺はお金が無いので買えなかった。もう少し様子を見て、次の決算のときにこの人件費の問題をどう解決したのか発表が楽しみな銘柄となった。社会貢献性が高い立派企業だと思う。働いているスタッフの満足度もあげながら、さらに小売店の発展に寄与していただきたいなと思いました。

お金に余裕のある人は買ってみてください笑
悔しいなぁ。もっと余裕があればなあ。